10月20日(土)
虫の声も枯れ始めた武蔵野の林に佇むと、木の実の落ちる音が聞こえて
きます。長年の枯れ葉の蓄積でふわふわした足元には、小さな毬栗や、さ
まざまの形のどんぐりがばら撒かれるように落ちています。
林の前の整備された公園にはいくつかのカリンが落下しておりました。
とても良い香りがするのですが、残念なことにあちこち虫に食われている
ので、使い物にはならないようです。
散歩道に植えられている金木犀の木の下は、金色の花がまあるく足もとに
散り敷いております。
ハマナスの実は赤く小さな石榴のようです。
林の中の前方にコゲラの姿があるというので、コゲラを追ってかなり奥ま
で分け入ってしまったのですが、突然J氏の声。
「振り返らないで!そのまま静かに前に進んで、、、。」
銃口を突き付けられたような緊張感がはしります。
スズメバチが私の腰のあたりを狙っているようなのです。
「刺さないでね、それがお互いの幸せのためよ。」
肩越しにスズメバチに話しかけて、静かに歩くこと10メートルあまり
「O.K スズメバチが離れた」の声にホッ。
子供の頃、南瓜の花の中のミツバチをいじめて反撃されて以来、蜂には全
くお手上げ状態の私です。
よく見ると、林の所々にスズメバチ注意の看板が木に結わえつけられてお
ります。 巣を幾つか取り払ったものの完全とは言えないので注意を要す
るとか、、、。やれやれ静かな秋を楽しむのも命がけで御座います。