9月11日(金)
穏やかな初秋らしい日が続いております。
昨日、5時過ぎに目覚めて東の空を望みますと、美しい朝焼けでございま
した。 8時ごろ、陶芸教室に向かうJ氏を玄関に送ると、西北の高い
位置に有明の月がうかんでおりました。
林や、山の中に分け入りますとまだ蝉も鳴いておりますが、住宅街では殆
んど草むらで集(すだ)く虫の声だけになりました。
そうそう、昨日は空に大きな秋刀魚のような白い雲が浮かんでおりました
ちいさな鰯雲の重なりでは無くて、集まった雲のピースが空の真上に秋刀
魚の容になって浮いているという風な、、。
今日は玄関の白萩の花も咲き始めました。
ビビを連れて近くの公園を散歩しながら、まてばしいの実を拾っていると
公園の向かいのM様のお宅から、M様の歌声がしてまいりました。
聞き覚えのある調べにふと耳を傾けますと、「平城山」の調べです。
人恋うは 悲しきものと平城山に もとおりきつつ 耐え難かりき
いにしえも 夫(つま)に恋つつ こえしとう 平城山の道に 涙落とし
ぬ。 M様は奥さまを亡くされてから10年も経ちますでしょうか。
それ以来お一人で暮らされている、厳格な感じのお方です。
此れまで、1度もM様のうたう声など聞いたことがありませんでした。
朗々としたその歌声に、何故かコソコソと窓辺を離れる私でした。
一人残されるのも心に沁みて淋しい秋の訪れです。
写真はコスモスに遊ぶヒョウモン蝶です。
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