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風うさぎの日記
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rin-12

   12月10日(日)

 12月8日はジョンレノンの命日とも、開戦記念日とも言われますが、我家

では専ら、次女さんの誕生日となっています。

1ケ月と1週間の赤ちゃんを拝見したい思いもあって、あたふたとプレゼント

を買い込み、車で一時間ほどの次女さんのお宅訪問と相成りました。

赤ちゃんは丁度沐浴を終えたばかりのところで、ご機嫌はなかなか、、、。

音に対する好奇心が強いようです。

音楽が好きそうだといえば、おっ将来は音楽家か?とかケリが激しいといえば

おっ、将来は女子サッカー選手か?などなど大人達に尽きない夢を見させてく

れるこの時期、最高ですよね。

さて、長女さんの口利きで、長女さんのお友達の家から猫さんをもらう事にな

りました。

昨日、妖艶な白狐を彷彿とさせる立派な白猫が我家にまいりました。

大人になってから捨てられた猫さんらしく、すっかり成長しきっていますので

私がこれからやる事は、お互いを尊重しつつ急な深入りは避けて、少しずつ

私と猫さんの溝を埋めていく事かと思います。

不用意に寝転んだ猫さんのお腹をなでようとして、右手をがぶりとやられる

洗礼をうけました。

(私まだ、そこまで気は許しておりませんのよ。)って~。

そのくせ、キーボードの上をミシミシ歩いてくれて結構こちらのじゃまは

してくださいます。

猫さんの写真は明日にでもアップいたします。
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siwasunoasa

  12月7日(木)

 J氏は2日続きの夜勤で、今日も昼過ぎの帰宅となります。

ひとり、12月の寒い朝焼けを窓辺に臨みながら、今年もクリスマスツリーを

出さねばならないのだろうかなどと考えています。

私の部屋で微笑んでいる、平山郁夫氏の描いたガンダーラの仏頭の美しい微笑

みに相談してみたりして。

昔、学生時代の友達が「大好きな絵葉書だけれどあげる。」といって下さった

もので、あまりにも美しいお顔なので写真立てに入れて部屋に飾っているので

す。この他にJ氏の「楊貴妃観音」。奈良、法華寺の「見返り観音」などの写真

が、それぞれの部屋の何処かに忘れられたように置かれています。

「君らは大学生といっても、旧制高校レベルだね。」

と、少々呆れながらも、小さな灯火を掲げて「一隅を照らすのも仏心」とばか

り、我々を導いて下さったのは哲学科のY教授でした。

大阪のN寺の住職でもあったY教授は、大阪、奈良、京都、などの名寺のお住職

とも懇意で、私たちは本当に色々とお世話になりました。

押しつぶされるような脆弱な精神を近代的自我まで何とか開眼出来ましたのは

仏のような目と鷹のような目を併せ持った、Y教授の導きのおかげだったと思っ

ています。

様々なセクトに分かれ内ゲバに揺れる当時の大学内に於いて、私たちは一種独

特なサークルではありました。

お互いが追求しているものが、真剣でかつ純粋であるならば、最後には相手を

認め見守っていたように思います。

クリスマスと私を構築している近代的自我のベースと、どこでどうかち合うの

だと疑問に思われる方もおられるかと思いますが、そのような訳でさしたる矛

盾は私の内では全くないのであります。

融通無碍な心をもって「愛」を追求していけば、こんなに世の中が乱れる事は

無いように思うのです。

ただ、ツリーの出し入れが少々面倒くさくなってきているだけなのです。



komainu

     12月5日(火)

 月天心貧しき町を通りけり   (蕪村)

夜勤のJ氏を見送るために外に出ると、空は14.2の月齢のお月様。

蕪村の俳句を心で2.3度唱え、J氏の車が道の角を曲がって消えると、あたふ

たと家の中へ。

さむ~いのです。

 さて、ワイス博士の前世療法のその後の話ですが、基本的に何処かで「前

世」なるものを疑っているためか、なかなか私の脳裏に「前世」は顕われませ

ん。ただ忘れていた数々の子供の頃の風景は思い出しました。

裏山の谷間のひだまり。古い板壁の節穴。雨戸の穴が障子に投影する小さな逆

さまの風景。壁に落書きされていた漢字一文字。火だったか水だったか?

土ぐもの巣を引っ張り出す時のドキドキ感。にぎったおけらの命の感触。あれ

これあれこれ。見上げた風景、俯瞰した風景もあるには有るのですが、ほとん

どがしゃがんで覗いた小さな世界の風景です。

末っ子で甘やかされて育ったと、よく姉たちに言われましたが、意外なほど私

の側に母親はいません。

ほとんど祖母に連れ歩かれています。

では、お祖母さん子だったのかと言えば、他所の家で嫁の愚痴を言うその言葉

に小さい心を痛めていたりします。(心に緊張感がありました。)

母親は仕事に忙殺されていたのでしょう、父親が病弱でしたから。

裏山の谷間の陽だまりが母親の懐であり、胎内だったのだと思います。

ほんとに小さな頃からあの家を後にする寸前まで、私は淋しくなるとよく裏山

に行っていました。

傍らで水が湧いていました。冬は枯葉が積もり、早春にはカタクリが谷を薄紫

に染めました。鴬いろの苔でつくられた、小さなお椀ほどの鳥の巣。

からすが、木の根株に埋め隠した栗の実の瑞々しさ。

ああ、こんな事を思い出して果たして私は癒されるのでしょうか?




urawaredsnoaka

      12月2日(土)

  いよいよ12月です。

今朝お向かいの家の屋根に真っ白な霜が降りました。

ベランダの植物たちも部屋の中に取り入れなければ、全部霜でやられてしまい

ます。植物たちと住空間を分かち合うのは、正直言ってちょっとばかりストレ

スです。少し前からベランダをビニールか何かで囲いを作り霜よけにしょうと

提案しているのですが、J氏に無視されてしまっています。

まあ、「どうせ作るのは僕なんだから、、、」ってところでしょうが。

そのJ氏は今日は親戚の法事でお出かけです。

私は、アンマンとお茶を友にテレビでサッカー観戦をしました。

浦和レッズ対ガンバ大阪の優勝争いです。

浦和の小野君の地蔵様のような瞳の明るさと、ガンバの宮本君の修行僧のよう

な一生懸命さが好きで、どちらが優勝しても本当は良かったのですが、地元と

言う事で少しばかり浦和にウエートの置いた応援をしていたかも知れません。

埼玉スタジアムはホームと言う事もあって応援席は赤色で埋め尽くされまし

た。日に照らされて真っ赤に揺れる様は、そう、先日見た中間平のお山そのも

の。みんな同じユニホームを着て、同じ旗を振って、おーおー、おーおー、言

っている様は、ちょっとおばさんとしてはひいてしまう所も有りですが、3対

2の接戦で浦和レッズの優勝でした。

小野君は怪我なのかベンチでしたが、優勝が決まったとたんに仲間達と優勝の

喜びを分かち合っていました。

優勝杯は古いダイヤル式の電話からダイヤルの所だけを外したような形の銀製

の皿なので、妙に可笑しかったのですが、こんな所で笑うのは少し不謹慎です

かね。

 写真は12月に入りシーズンオフですが今日の浦和レッズのサポーター達か

らイメージしたもみじの赤です。
nanten

    11月29日(水)

 さて、先日「山の彼方」の詩を確認するために「海潮音」の復刻版を本箱か

ら引きずり出しました。

これによると、どうやら「海潮音」は明治38年10月に発刊されています。

旧かな使いで漢字も古く、ルビこそふってあるけれども、なんとも読みずらい

内容になっています。

西洋の詩と古めかしい日本語とのコラボレーション。

これがとても新しい時代があったのですね。

ちなみに宮沢賢治氏は明治36年に8歳で小学校にあがっています。

さて、「海潮音」を再び本箱に戻す前に、ついでだから「枯葉」を(迷)現代

訳してみようかしら。

最も、私的には「枯葉」よりもう少し、手前で足掻いている様には思うのです

けれども、ある意味枯葉が旬(?)なものですから。


  窓ガラスに残る黄昏の光に呼び止められ

  窓辺近くもたれてはみたものの

  溜め息のようにもれ来るビオロンの悲しい調べ。

  私の体に忍び込み

  私の心をかき乱し

  なんという、うら悲しさ。


  折りしも教会の鐘の音が

  辺りの静寂を破って鳴り渡る。

  ああ、ただでさえ淋しいこんな夕暮れ時に

  人の世と別れて旅立つ人がいるらしい。

  さまざまの思い出に別れを告げて。


  プラタナスの青い木漏れ日の下を

  友と肩を組みながら

  たわいない話に笑い転げ、通り過ぎた日もある。

  セーヌの川のほとりで

  薔薇色の頬の少女と恋を語りあった事もある。

  遠い日の思いで。

  全て遠い日の。


  日は落ち

  石畳の上には枯れ落ちたプラタナスの葉が

  あてどなく風に飛び散っている。

  あの青ざめた枯葉こそ

  今の私の

  姿そのもの。

  

         ベェルレーヌ「枯葉」より

  
  
  


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