10月24日(火)
「天使の卵」が映画化されたという。
「天使の卵」「天使の梯子」「星々の舟」を続けて読み、すっかり村山由佳ワ
ールドに魅せられたのは昨年の今頃だから、丁度1年を経て彼女の作品を映像
化したものに出会えるかも知れないのです。
そんなワクワク感をもって映画紹介の欄をPCで調べたところ、既に鑑賞した
方々の感想がどれもこれもいま一つ芳しくないのです。
それでも、近くの「若葉シネマ」で上映されるのなら雑音に惑わされず、とも
かく自分の目で確かめるのも一興だと思ったのですが、配給会社の違いからか
どうやら「若葉シネマ」では上映されてはいない模様なのです。
池袋に出かけて行ってまで、見るべきものかどうか目下思案中です。
さて、秋のもつ詩情に誘われて谷川俊太郎氏の詩集「まっ白でいるよりも」
を十年ぶりに手にしてみました。
本の隙間からどの年の秋の形見ですか、セピア色した枯葉が一枚零れ落ちてま
いりました。
改めて読み直してみると谷川俊太郎氏の詩は、まあ当たり前ですが頭の先から
つま先まで男性の詩でありました。
男性の感覚と男性の論理で教育武装された私でありましたが、10年前この本を
手に取った時は、訳も知らず余りの息苦しさに最後まで読めず、放って置いた
ものであります。
この10年の月日が彼の詩を若干理解出来るところまで私を成長させてはいる
ものの、茨木のりこ氏の詩のように(女性としての遺伝子レベルから慄くよう
に理解できる)ところまではいきません。
それにしても「櫂」同人誌のお仲間として、大勢のそうそうたる男性詩人と交
わり(谷川氏の激しい突っ込みも有ったと聞くが)よくぞ女性の感性を潰され
ず、研ぎ澄まし肯定して下さったものと驚きます。
私もこのところやっと既成概念から開放され、自分の視点から物事を見る事が
出来るようになりました。
年を取るのが悪いとばかりは言えないとは、こういう事でしょうか。
冷たい秋雨が降り続きます。
北海道での日本シリーズ日本ハム対中日第3戦どうなりますことやらね。