若葉雨

　　　　　　　　　　　　　　　　　　５月６日(日）

　連休も今日で終わりです。

今日は雨になってしまいましたが、概ね天候に恵まれた良い休日だったのでは

ないでしょうか。

昼過ぎ長女さんも帰り、我家にもいつもと変わらぬ日常が戻ってきました。

鈴蘭を摘んでテーブルの上に飾ってみました。

良い香りが致します。

雨のせいか、ここ数日の暑さが消えて幾分涼しい日になりました。

そして、ふと人間少し寒いぐらいが丁度いいなと思いました。

ちょっとした暖かさを探して、それを身に付けるか傍に置くかして暖を取りつ

つ、気の置けない生命体がひとつ、適当な距離を保って居てくれれば申し分あ

りません。

人の生き方を垣間見る時、どうして明らかに不幸になるとわかるような方向へ

そんなにも突き進むのだろうとか、どうしてそんなに欲得の洪水の中で溺れる

のだろうとか思うわけですが、人間には生まれついての業というものがあるの

でしょう。

個人個人に必要な修行の場というものがあって、私にはたまゆらの言の葉を

紡ぎつつ内省する今生なのだと思います。


　　　　　　　峠越え林の中の二輪草

帰る娘（こ）を見送る門の若葉雨　　　　風うさぎ