「夕顔」といえば源氏物語の夕顔が頭に浮かぶ。
六条の御息所のもののけに祟られ、暗い山中の寺の中で儚く死んでしま
う女性である。
源氏を取り巻く女性たちの中でも、とりわけ薄幸そうな身の上のようにみえる
が、当代きっての美男、源氏と頭の中将の2人に愛され、
頭の中将とのあいだにもうけられた「玉鬘」は後に栄華を誇る源氏に娘として
大事に迎えられたのだから、花としては白く楚々として儚げに見えても、夕顔
とは実はしっかりと実を結ぶ類いのものなのかもしれない。
さて、前置きが長くなったが、実は隣人から大きな夕顔の実を頂いた。
大きな南瓜のような、冬瓜を円くしたような実で、2人では食べきれないだろ
うからといって半分にして下さった。
それでも冷蔵庫には入りきれないので、4分割して4分の1はその日のうちに
オリーブオイルで炒めシーチキンと共に煮込んでしょうゆ味で食べた。
次の日は薄味で煮て片栗粉でとろみをつけてみた。
又次の日は同じようにだし汁で煮たものにとき卵を流してみた。
いずれもさっぱりして食欲減退の暑さの折、大変美味しくいただく事が出来ま
した。
最後の残りは今宵、冷たいスープ仕立てにでもしょうかと目論んでいる。
W様、本当にご馳走様です。
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