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風うさぎの日記
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daria

         11月13日(木)

 ここのところ曇天の寒い日が続き、炬燵やらエアコンやら湯たんぽやら

と暖房器具が総動員しておりましたが、今日は数日ぶりの晴天です。

最も、今日はJ氏の陶芸教室の日でしたので、彼は早朝から手提げ袋にエ

プロンや焼き物に使う小道具を放り込んで、そそくさと出かけてしまいま

したので、私はビビアンと部屋の中で大人しく留守番と相成りました。

結局、外出できたのは午後6時近く、すっかり日が落ち東の空に月齢15.2

のまあるい月が顔を出してからの事でした。

今日はビビアンの、年に一度の五種予防接種の日でしたので、隣町のB動

物病院に向かったわけです。

車で移動することの大嫌いなビビさんは、いつもなら車の中で鳴いたり動

き回ったり、大騒ぎするのですが、今日は辺りが暗いせいか、はたまた空

に、ぽっかりと明るい月がお出ましになっているせいか、窓に近寄って空

を見上げたりなどして、実に神妙な面ものぞかせたりするのでした。

月に猫、う~ん月に猫。 

さて、話変わって写真はダリアの花とアカタテハです。

子供のころ私はダリアの花が苦手でした。

ダリアのきつい香りと、少しコケテッシュな風貌と何よりダ・リ・アとい

うネーミングそのものが花の名としてきわどいものの様な気がしていたの

です。 母は花の好きな人でしたが、藤やひなげし、白いつつじや濃紫の

芍薬など楚々として清潔な感じの花が好きな人でした。

そんな母がたぶん50歳を過ぎた頃から、友人から戴いたものか、花屋さ

んから買い求めたものか、庭の端にダリアの球根を植えてダリア、ダリア

と言い始めました。

秋の陽だまりに咲く、ダリアの花を見つめていますと不思議なもので、

私は私ではなく母の眼を通してこの花を見ているような気がして参りまし

た。 真っ白なダリアも赤い大ぶりなダリアも赤と白のポンポンダリアも

みな素敵で、ダリア特有の花の香りも、今はすっきりと胸に落ちてくるの

です。  これが母と娘の絆というものかと、思い至ったりもする今日こ

の頃です。


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