11月14日(金)
今日は県民の日でした。
良い天気でしたので、何処ぞに出かけようかと考えている時に、次女さん
からメールが入り、そうだ次女さん所に行こうと思い立ち、出かけて来ま
した。 彼女は二人の子供に恵まれて一生懸命子育ての真っ最中ですが
、まあ大変そうです。 髪振り乱して奮闘中の彼女に、新川和江氏の詩を
一編贈ることに致しましょう。
大地はまだ、、、、
大地はまだ
まっかな林檎やきんいろの蜜柑を
こんなにもころころ
とり出して見せてくれるのだもの
その上に今生きている私たち
大地をまねて
新しいいのちを生み出さなければならない
花咲き 種子となるものたちを
すこやかに育てなければならない
空はまだ
鳥たちを自由にはばたかせ
窓という窓に陽光を届けてくれるのだもの
その下に今生きている私たち
空にならって
ひろい心を持たなければならない
暗い夜には月と星をちりばめて
この世を明るくする
灯の点け方を覚えなければならない
海はまだ
たくさんの魚を泳がせ 貝を眠らせ
はかり知れない涙を混ぜ合わせて
だいじな塩をつくっていてくれるのだもの
海に囲まれ 今生きている私たち
海と同じく
いつも豊かに満ちていなければならない
母よ と呼んでくれる者たちのために
子守唄をうたいつづけていなければならない
新川和江 「お母さんのきもち」より
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